秋の雨が降れば猫の顔が三尺になる 雨の日は暖かなので、寒がりの猫が顔を長くして喜ぶのをいう。
寒の雨が三日続けば猫の顔が三尺になる。
一説に、秋の長雨には猫でさえ退屈するの意とする。
あってもなくても猫の尻尾 あってもなくても、どっちにしても大したことはないというたとえ。
逸物の猫は爪を隠す 鼠をよく捕る猫は爪をむやみに立てない。
実力のある人は、それをやたらに見せびらかさないということ。
{類句}鼠捕る猫は爪を隠す。能ある鷹は爪を隠す。
犬に念仏猫に経 どんなに道理を説いて聞かせても効果がなく、むだであることのたとえ。
{類句}馬の耳に念仏。
犬猫にも馴染めば思う かわいがれば、犬猫でもよくよくなついて主人のことを思う。
犬や猫でも親しくなれば愛情がわく。恩知らずを戒めることば。
犬猫も三日飼えば恩を忘れず 犬や猫でも三日飼えば主人の恩を忘れない。
まして人間が恩を知るのは当然である。恩知らずを戒めることば。
犬の身は寒に三日寒し、猫は暑に三日熱し 犬は一年中寒がらないが、猫は年中寒がるということ。
犬は人に付き、猫は家に付く 主人が引っ越しをする際、犬は主人に付いて家を去るが、猫は主人につかずに、その家に残るということ。
魚を猫にあずける 最も危険な相手に物をあずけるたとえ。
{類句}猫にかつおぶしをあずける。犬の前の炊し米。
女の心は猫の眼 くるくる変わりやすい猫の眼に女心をたとえたもの。
{類句}女心と秋の空
女の腰と猫の鼻はいつも冷たい 女の腰部が冷えやすいところからきたたとえ。
{類句}男の膝頭と女の尻はいつも冷たい。
女の怖がると猫の寒がるは嘘 ともによく見せる動作だが、内心と違う事がある。
女の寒いと猫のひだるいは手の業 女が寒がるのと、猫が空腹がるのはいつものことだという意。
女の尻と猫の鼻は土用三日暖かい ふだん冷たいものでも、さすがに暑い最中は暖まる。
「土用」は夏の土用をいう。


鰹節を猫に預ける 災いの原因をひき起こし、助長することのたとえ。
{類句}盗人に鍵を預ける。
借りてきた猫 自分の家では好き勝手に振舞っている人でも、他人や目上の人の前では非常におとなしい。これを「借りてきた猫のよう」という。
窮鼠猫を噛む 弱者でも追いつめられると強者に逆襲する。
死にもの狂いになれば、弱者でも強者を苦しめる事があるというたとえ。
芸妓の心と猫の鼻はいつも冷たい 遊女の心は冷たくて誠意がないの意を
傾城の心と猫の鼻は冷たいもの 猫の鼻の冷たいことに言い掛けたもの。
小姑一人は猫千匹 嫁にとって小姑は、猫千匹に匹敵するほど厄介な存在であるという事。
子供も猫よりまし 子供も時には役に立ち、食べるだけで何もしない猫よりはましである。
子無き人は必ず猫を愛す 子のない人は必ずといっていいほど猫を可愛がる。


皿嘗めた猫が利を負う 魚を食った猫は逃げてしまってとらえられずに、あとから行って皿をなめた猫が罪をしょいこむ。
大悪人や主犯は捕まらずに、小物や従犯だけが罰を受けること。
{類句}米食った犬が叩かれずに糠食った犬が叩かれる。
三年になる鼠を今年生まれの猫子が捕らえる すぐれた人物は小さい時から人並みはずれた才能をあらわすこと。
また子供に大人がやりこめられることもいう。
上手の猫が爪を隠す 実力のある者は、容易にその手腕をあらわさない。
{類句}能ある鷹は爪を隠す。鼠とる猫は爪を隠す。
庄屋と赤猫に油断すな 油断すると足許につけ込むから、庄屋には注意せよということ。
赤猫は、赤毛の猫。火事・放火を意味する隠語でもある。
心配は猫をも殺す 「猫に九生あり」といわれる猫でさえ心配のために死ぬ。
まして人間は心配で寿命を縮める。
雀の上の鷹、猫の下の鼠 非常な危険が迫っていて避けがたいこと。
下位の者に強く上位の者に弱いこともいう。
節季師走は猫の手も借りたい 盆暮れにはだれでもいいから手伝いが欲しい。
この時期の非常に忙しくなることをいう。


手袋をはめた猫は鼠を取らぬ 体裁を飾って気取っていれば仕事にならないこと。
本気で取り組まなければ、仕事は達成できないというたとえ。


鳴く猫 鼠捕らず 口数の多い者にかぎって実行がともなわないことのたとえ。
猫が乾鮭銜えしよう 大好物を得て満足げなさまをいう。
猫がくるみを回すよう ちょっかいを出したり、じゃれついたりするさまのたとえ。
猫が肥えれば鰹節が痩せる 一方に利があれば、他方に損がある。
一方がよければ他方は悪くなることをたとえていう。
{類句}入り船によい風は出船に悪い。
猫が手水を使う ほんの申訳程度に顔を洗うこと。
掌に水を汲んで、さらっと顔を一撫でする洗い方。
猫が=はやる[=さかる]と雪は降らない 猫の発情期が始まると、もう雪は降らない。
猫が糞を踏む 猫が糞をしたあと足で砂などをかけてかくすように悪事をかくして知らん顔をすることをたとえていう。
猫可愛がり 撫でる様にして、やたらと可愛がる事。
始終子猫の頭を舐めている親猫の様子から出来た言葉。
猫舌の菜が長風呂入り 猫舌の人はぬるま湯が好きで、入浴の時間が長い。
猫と庄屋に取らぬは無い 猫は鼠を取り庄屋はわいろを取る。
鼠を取らぬ猫はなく、わいろを取らない庄屋はないということ。
猫に=会った[=追われた]鼠 猫に出会って絶体絶命の鼠。すっかり畏縮してして、策略などが浮かばない事。また、危機をのがれることができないさま。
{類句}蛇に遇うた蛙のよう。
猫に鰹の番 猫に猫の大好物である鰹の番をさせること。
もっとも不適当な行いをすることをたとえていう。
{類句}盗人に蔵の番。
猫に=鰹節
[=鰹・=生鰯]
猫の近くに猫の大好物である鰹節をおくこと。
好物をそばに置いて、油断できないことあやまちが起こりやすい状態であることのたとえ。また、危険であることのたとえ。
猫に九生あり 猫は命が九つもあって何度でも生まれ変わってくる。
猫は執念深く、なかなか死なないことをいう。
猫に経 猫にありがたい経文を読んで聞かせること。
何の反応もないことのたとえ。物の価値が分らない事のたとえ。
{類句}馬の耳に念仏。
猫に小判 猫に高価な小判をあたえること。
高価なものを与えても、何の反応も効果もないことのたとえ。
どんな貴重なものでも、その価値がわからない者に与えては、何の役にも立たないことのたとえ。
猫にまたたび 猫は、またたびが大好物である。
大好物をたとえていう。また、効果が著しいことのたとえ。
猫にもなれば虎にもなる 猫のようにおとなしくなれば、虎のように狂暴にもなる。
やさしくもなれば猛々しくもなる。
猫寝子にゃあご 春の彼岸時に生まれた猫はよくネズミを捕るが、田植時に生まれた猫は寝るばかり。
夏の土用の時期に生まれた猫は鳴くばかりで役に立たない。
猫の居るのは屋根の上烏のいるのは木の上 ものには、それぞれの居場所、置き場所があること。
猫の子を貰うよう しごく無造作に事を運ぶこと。
猫の魚辞退 猫が大好物の魚をことわるということ。長続きしないこと。
また、内心はのぞんでいながら、うわべだけことわることのたとえ。
猫の寒恋い 冬を嫌う猫でも、さすがに真夏には冬の寒さを恋しがるということ。
寒がりの者でも暑い盛りには冬の寒さを恋しく思う事。
猫の子の貰いがけ嫁の取りがけ 「貰いがけ」は、もらった当座。「取りがけ」は、嫁などを迎え入れたはじめのころ。猫も嫁も、もらった当座は大切にされること。
はじめのうちだけかわいがること。
猫の子はなぶると痩せ、犬ころはなぶると肥ゆる 猫の子はいじり回すと痩せ、犬は逆に肥える。
猫の子は人に触わられるのを嫌がり、犬はなでられるのを喜ぶこと。
猫の子もただは貰えぬ 猫の子でもただではもらえない。
何を貰うにもただということはなく、礼がいるということ。
猫の尻へ才槌 ふさわしくないこと。また、つりあわない事のたとえ。
猫の手も借りたい 猫の手助けでもほしい。
非常に忙しくて、いくらでも人手がほしいさまをいう。
{類句}犬の手も人の手にしたい。
猫の鼻先に鼠を置くよう 猫の鼻先に、猫の好物の鼠を置くようである。
非常に危険な事をたとえていう。
猫の鼻と愛宕山とは真夏も冷ゆる 猫の鼻と愛宕山とは真夏でも冷気を感じる。
猫の歯に蚤 猫が蚤を噛みあてることはまれであるところから、めったにないこと、不確かなことをたとえていう。
{類句}犬の蚤の噛みあて。
猫の額 酷く狭いものの例え。
猫の額の物を鼠の伺う 猫のすぐ近くにあるえさを鼠がねらうようなもの。
危険を恐れない大胆不敵な行為。到底不可能な事をたとえていう。
猫の前の鼠の昼寝 猫の近くにいる鼠が、それとしらずに昼寝をしていること。
危険が迫っているのに気付かないで油断している事のたとえ。
猫の目のよう 猫の瞳が昼と夜とでは大きさが変わる事から、コロコロとよく変化する事を言う。
猫の留守は鼠の代 猫の射ない時は、鼠の天下。
強い者の居ない時は弱い者の世の中であるということ。
{類句}いたちの無き間のてん誇り。
猫は傾城の生まれ変わり 猫は遊女の生まれ変りである。
「傾城は猫」ともいう。
猫は三年の恩を三日で忘れる 猫は三年飼われた恩を三日で忘れる。
猫が人の恩をすぐ忘れる事をいう。
猫馬鹿坊主 主人の横に座るのは、猫か、馬鹿か、坊主くらいのものであるという意味で、普通、席につく時は、あまり上座に座るものではないという意味。
猫は長者の生まれ変わり 猫は前世において長者であった人の生まれ変りである。
猫は、長者のようにのんびりと眠ってばかりいるところからいう。
猫は虎の心を知らず 猫の様に小さい動物には、虎の様な大きい動物の心は理解できない。
小人物には大人物の考える事は分からない事をたとえていう。
猫ばば 悪事を隠して知らないふりをすること。
落とし物を拾って黙って自分のものにしてしまうこと。
猫は禿げても猫 猫は毛が抜けても猫である事に変りがない。
世の中には特別変わった事は起こらないものであるということ。
猫は三月を一年とす 人間の三月は猫の一年にあたる。「犬の一年は三日」ともいう。
犬や猫の成育の早い事をいう。
猫も茶を飲む 猫でさえ茶を飲んで一休みする。
生意気に分不相応なことをするたとえ。
猫も跨いで通る 魚の好きな猫でさえ無視してまたいで通る。
活きの悪い魚、味の悪い魚、また、魚好きで食べ方の上手な人の残した身がきれいに取られた魚の骨のことをいう。
猫も杓子も 誰も彼も、どんなものでも、と言う意味。
猫を一匹殺せば七堂伽藍を建立したるより功徳あり 「七堂伽藍」は、寺院の主要な七つの建物。
「功徳」は、仏のめぐみ、ごりやく。
猫を一匹殺せば、七堂伽藍を建てるよりより仏のごりやくが多くある。
猫は執念深く、魔性のものであるという考えからいう。
猫を追うより=魚をのけよ
[=皿を引け]
魚を盗まれぬよう猫を追い払うより魚をとりのけるほうがよい。
末梢的なことにこだわらず根本を正せというたとえ。
猫を殺せば七代祟る 猫は執念深いので、殺すと子孫七代までたたる。
鼠捕らずが駆け歩く 鼠をとらない猫は、走り歩くばかりでいっこうに役に立たない。
役にも立たない者が職などを求めて忙しそうに走るさまをいう。
鼠捕る猫は爪を隠す すぐれた才能や力のある者は、平素それをむやみに人に自慢するようなことはしない。
{類句}能ある鷹は爪を隠す。
鼠無きを似て捕らざるの猫を養う可からず 害をなす鼠がいないから、鼠を捕る能力はない猫でもさしつかえないといって飼っておくべきではない。無能な者は、養っておけない。
猫をかぶる 本来の自分を隠し、温和で大人しいフリをしている事。
能ある猫は爪を=隠す
[=研がず]
優れた実力の持主は、みだりに自慢するような事はしない事のたとえ。


夜のすべての猫が灰色に見える 暗くなると物の判別がつかなくなる。
夜目では、相手を間違いやすい。


猟ある猫は爪を隠す 鼠をよく捕らえる猫は爪を隠して見せないものだ。
優れた実力の持主は、みだりに自慢するような事はしない事のたとえ。
{類句}能ある鷹は爪を隠す。
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